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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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衝動性と脳構造

 「衝動性」も個人の行動を特徴づける特性の1つだが,これも脳の構造と相関関係があることが示されている。「衝動性」というのは,簡単にいうと「前もって結果を考えずに,行動を起こしてしまう性格」のことである。衝動性の高い人は意思決定が速いが,そのかわり前もっての計画性がない傾向が認められる。また,注意欠陥・多動性障害(ADHD)とも関係が深いと考えられている。個人の衝動性は,バラット衝動性スケール(BIS)という質問紙に自己評価で答えてもらうことで測ることができるが,BISの得点が高い人ほど眼窩前頭皮質の灰白質が局所的に少ないことがVBM解析によりわかった。眼窩前頭皮質は,行動の抑制時に活動することがそれ以前のfMRIの研究で知られていたが,この部位の灰白質の量が個人の衝動を抑える力と相関しているというのは納得がいく。

金井良太 (2010). 個性のわかる脳科学 岩波書店 pp.20
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