忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

偽物の歴史

 偽物の製造は,文明の誕生とともにあるほど古い。ローマ共和国末期,豊かになったローマ人社会では階層間が流動的となる。上流階級に仲間入りする方法のひとつが,貴族階級である元老院議員に受け入れられることだった。政治家で哲学者のキケロは支配階級の仲間入りを切望し,平均的ローマ人の年収が1000セステルス(古代ローマの貨幣単位)だったときに,なんと100万セステルスを支払い,レモンの木を彫ってつくった机を購入したという。すぐにローマの新興成金も真似をして同じようなテーブルをつくろうとしたが,とてもそんな大金を払えない人は安い素材でコピーをつくらせた。彫刻家もまた,新興の小金持ちが家や庭に置く偉人の彫像のコピーを何体もつくった。古代史を研究する歴史家で,ドキュメンタリー映画監督のジョナサン・スタンプが解説する。
 「そんなことにカネを使い,表向きだけの見栄をはるようになったのは歴史上初めてだった。古い社会構造は消え,『昔の人は身の程を知っていた』と,元老院議員たちを嘆かせた」

ダナ・トーマス 実川元子(訳) (2009). 堕落する高級ブランド 講談社 pp. 279-280
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]