忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

トリクルダウン理論の結果

 要するに,80年代以降わたしたちは,「金持ちがより多くの富を創出して,他のどんな方法よりもパイを大きくしてくれる」と信じて,彼らにより大きなパイの分け前を与えてきたのだ。で,金持ちの分け前はたしかに大きくなった。ところが彼らが実際にやったことは,パイが大きくなるスピードをゆるめるということだった。
 問題はつまり,投資家に所得を集中させたところで,当の投資家が投資を増やさなければ,成長の加速はないということ。スターリンがゴスプラン(国家計画委員会)に所得を集中させた場合は,少なくともそれは確実に投資に向けられたはずだ。だが資本主義経済にはそのような仕掛けはない。だから実際には,80年代以降,所得格差が拡大したにもかかわらず,すべてのG7(アメリカ,日本,ドイツ,イギリス,イタリア,フランス,カナダ)および大半の発展途上国で,投資の対GDP比率は下落した。

ハジュン・チャン 田村源二(訳) (2010). 世界経済を破綻させる23の嘘 徳間書店 pp.198
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]