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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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アルツハイマーと直感的思考

 先頃,アルツハイマー病に関する研究で,意外にもスーパーセンスを示す証拠が得られた。アルツハイマー病に罹患した成人患者が,末期に至る前に,心は子どもっぽい推論のしかたを一生あきらめないことを示す証拠を呈したのである。たとえば,「木があるのはなぜですか?」,「太陽はどうして明るいのでしょう?」,「雨が降るのはなぜですか?」といった質問をしたところ,幼児のような答えを返してきたのだ。木があるのは木陰を作るため,お日様が明るいのは見えるようにするため,雨があるのは飲水になって,生き物を育てるためだと言う。4章で見た,7歳児の目的論的思考に逆戻りしていたのだ。アミにストに返って,太陽のような無生物に生命を見るようにもなる。知っていたことをすべて忘れてしまったのとは違う。アルツハイマー病患者が犯す間違いは子どもたちの直感的理論にほかならないのである。認知症を見れば,直感的思考は大人になると捨てられるわけではなく,脳の高次中枢によって抑制されているだけであることが分かる。この抑制能力が失われると,直感的理論が復活してくるのだ。

ブルース・M・フード 小松淳子(訳) (2011). スーパーセンス:ヒトは生まれつき超科学的な心を持っている インターシフト pp.356-357
(Hood, B. (2009). Supersense: Why We Believe in the Unbelievable. London: HarperCollins.)
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