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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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なんでもあり

 憑依にも,ポルターガイストのように性的側面が認められることがある。超心理学者が,ポルターガイスト現象の原因として仮説を立てた「抑圧された不安」,あるいは「性的衝動」に対して,独身の誓いを立てているカトリックの聖職者たちが過剰反応を起こして,少年たちをベッドに縛りつけているのかもしれない。『エリザベス朝の英国における悪魔憑き(Demon Passession in Elizabethan England)』でキャスリーン・R・サンズは,「憑きもの落としと悪魔祓いの物質的・心理的傾向に,しばしば性的な解釈に結びつきやすいものがあることは明らかである」と述べている。彼女はさらに,「張り形を自分で,またお互いに使いあうことは,悪魔憑きの証拠とされていた」という修道女の事例を引く。メリーランド事例のローランドは,何度も何度も卑猥な言葉を使い,性的な動作について口にしていたが,そうした話の登場人物には聖職者と修道女に加えて聖母マリアも含まれていた。ローランドは,自分とその部屋にいる聖職者の男性器について叫び,全員の面前でマスターベーションをして,ベッドの上でわけありげに身をよじった。彼の体には様々な言葉に加え,彼の男性器の方向を指す矢印があらわれたという。非難すべきものは悪魔なので,もう何でもありなのだ。善良な人々には耐え難い光景である。

ステイシー・ホーン ナカイサヤカ(訳) 石川幹人(監修) (2011). 超常現象を科学にした男:J.B.ラインの挑戦 紀伊國屋書店 pp.120-121
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