忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

都市に住むこと

 通常,勝者は,平均より高い繁殖率をもつと前に述べたが,重要な例外があった。現在でもそうだが,昔の支配者が誤りを犯したり,運が悪かったり,実際に自分のやっていることがよくわかっていなかったりしたことはよくあった。ノルマン人の英国征服のように,時として支配者が戦争に負けて,外部の民族に国をのっとられることもあった。また,バラ戦争のように,身内の殺し合いに少々熱心になりすぎることもあった。そして,しばしば,支配階級が生殖適応度という意味において,悪い選択をすることもよくあった。もっとも一般的な誤りは都市に住むことだったに違いない。たいていは感染症のために,ほとんどと言っていいほど都市人口は落ち込んだ。「人口の落ち込み」とは,都市の住人が差し引きゼロになるだけの数の子どもを育てることができない場合をいう。近代医療と土木工学が発達する以前の昔の都市は,周辺の田舎から移り住む人々の流れによってのみ,人口を維持できた。

グレゴリー・コクラン,ヘンリー・ハーペンディング 古川奈々子(訳) (2010). 一万年の進化爆発:文明が進化を加速した 日経BP社 pp.135-136
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]