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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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研究指導のやる気

 大学院生の指導についての教員のやる気は,担当大学院生の掲載論文の数や博士号の取得数からかなり客観的評価ができる。もちろん,その時の指導性の意欲や能力にもよるが,長年見ていれば,教員の研究指導のやる気の濃淡ははっきりする。大学院生の立場を考え,早く就職させてやりたいというような温情的な先生は自分の研究を犠牲にしてでも指導をする。一方,指導教員として学位論文のレベルを特に高い基準に固執するために,指導をしないというわけではないが,学位をほとんど出さないという人もいる。さらに,研究者の独立心を重視する人は手助けをした学位はあまり意味がないと考え,自分からは積極的に指導しようとしない。
 研究指導のやる気は教員の研究のやる気がそのまま反映されるものでもない。プロ野球などで現役時代優れた選手だったからといって必ずしも優れた監督とは限らないというような話を聞いたことがあるが,指導力や指導のやる気にもそのような面があるのかもしれない。だが,いうまでもなく,多くの指導生に学位を出す教員が大学側からみればやる気のある立派な先生ではある。

速水敏彦 (2012). 感情的動機づけ理論の展開:やる気の素顔 ナカニシヤ出版 pp.23
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