忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

過剰なほど

 ナルシシズムを内心の不安を隠す盾とみなすのには大きな問題がある。ナルシシズムを治すにはもっと自己を賛美すればよいと考える人が多いからだ。ナルシシズムは自己賛美では治らない。「自尊心がもっと高ければ,マイケルはあんなに人をないがしろにしないだろう」と思うかもしれないが,マイケルは本当は自分が相手よりもすぐれていて,自分のことのほうが大事だと思っているから人をないがしろにするのだ。自尊心が高いほど,とくにそれがナルシシズムにまでなってしまうと,問題はこじれるのである。だから学校でのいじめの問題の取り組みでは,自尊心を高めさせようとするときに,ナルシシズムを助長しないよう細心の注意を払う必要がある。いじめっ子に必要なのは他者を尊重する気持ちである。自分のことはすでに過剰なほど尊重している。

ジーン・M・ドゥエンギ/W・キース・キャンベル (2011). 自己愛過剰社会 河出書房新社 pp.39
(Twenge, J. M., & Campbell, W. K. (2009). The Narcissism Epidemic: Living in the Age of Entitlement. New York: Free Press.)
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]