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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ワープロ普及期の話

 よく,「日本語ワープロだと原稿が遅くなったか」というような質問を受けたものだが,速度をどうのこうの言うのは愚の骨頂である。速く打たねばならないのは,手書きの原稿をワープロで清書する場合の話であって,書斎は「総務課」でも「庶務課」でもない。書斎での文章作成は,創造なのだ。じっくりと,いいものを創りあげることをよし,とするのが当然なのだ。
 創造には推敲はつきものである。原稿用紙で推敲すると,原稿用紙をまるめて捨てることが多くなる。原稿用紙を使っていた時代には,書き損じの原稿用紙を処分するのに胸が痛んだ。貴重な地球資源を能力のなさのために捨てているのだと,胸が痛まない人間は人間の資格がない。
 だがワープロはそれがないから,脳力がなくとも自由に推敲ができる。紙資源の節約に大いに貢献している。

山根一眞 (1989). スーパー書斎の仕事術 文藝春秋 pp.106
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