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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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宗教と精神異常の区別

 その一線が最もあいまいになるのが,思い込みが宗教的な経験に基づくものであるときだ。信仰心と精神異常の区別には微妙なところがあり,どうしても主観がどこかに入り込んでしまう。精神衛生の専門家も,敬虔なクリスチャンがイエスの存在を感じたという幸運な経験をしたという分には,あまり心配をしない。しかし存在していたのがエルヴィス・プレスリーだったとなると,眉をつりあげる。またカトリック信者が,神が力を与えてくれたおかげでカトリック信者としての生活をおくれると精神科医にもらしても何の問題もないが,モルモン教徒が自分は死後に神に変わると口にするときは,相当の覚悟がいる。超自然的な存在に助けられるというのはいい。けれどもそうしたものに“なりたい”というのは,まったく別な話なのである。


コーデリア・ファイン 渡会圭子(訳) (2007). 脳は意外とおバカである 草思社 pp.111-112
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