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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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境界性パーソナリティ障害について

 BPD(境界パーソナリティ障害)がはっきりと区別して同定できる診断であり,どの治療者が診ても一致する信頼性のある診断であると,グーサイルは信じて疑わない。だが,DSMの初期の研究では,BPDの診断妥当性は確立できなかったし,複数の精神科医がBPDの認識に一致できることも示されなかった。この診断に信頼性があるという証拠はほとんどなく,それどころか「DSMのパーソナリティ障害はすべてあまり信頼性がない」という証拠がたくさんあるのだ。精神科医は,診断を下す際,DSMの基準から離れようとする傾向があるので,この信頼性問題はますますやっかいである。例えば,グーサイルらがBPDの診断を下すときの2つの主要な特徴は,「みなし児のような依存性」と「人を惹きつける魅力」であった。どちらの特徴もDSM-III-Rの診断基準には挙げられていない。これらの特徴を持つ患者は,BPD患者のなかでも目立ったサブグループとなっているのかもしれないが,現在の最新版であるDSM-IVでも,BPDの診断基準にはなっていないのである。

ハーブ・カチンス,スチュワート・A・カーク 高木俊介・塚本千秋(監訳) (2002). 精神疾患はつくられる:DSM診断の罠 日本評論社 pp.249
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