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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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霊性進化論の中心要素

霊性進化論の中心的要素と考えられるものを,ここで列挙しておくことにしよう。

(1)霊性進化——人間は,肉体の他に「霊体」を持つ。人間の本質は霊体にあり,その性質を高度なものに進化させてゆくことが,人間の生の目的である。
(2)輪廻転生——人間は,霊性を進化させるために,地上界への転生を繰り返す。地上での行いは「カルマ」として蓄積され,死後のあり方を決定する。
(3)誇大的歴史観——霊体は永遠不滅の存在であるため,個人の歴史は,天体・人権・文明等の歴史全体とも相関性を持つ。これらの集合的存在もまた,人間と同様に固有の霊性を有し,円環的な盛衰を繰り返しながら進化を続けている。
(4)人間神化/動物化——人間は霊的な成長を遂げた結果として,神のような存在に進化しうる。しかし,霊の成長を目指さず,物質的快楽に耽る者は,動物的存在に退化してしまう。
(5)秘密結社の支配——人類の進化全体は,「大師」「大霊」「天使」等と呼ばれる高位の霊格によって管理・統括されており,こうした高級霊たちは,秘された場所で結社を形成している。他方,その働きを妨害しようと目論む悪しき低級霊たちが存在し,彼らもまた秘密の団体を結成している。
(6)霊的階層化——個々の人間・文明・人種は,霊格の高さに応じて階層化されている。従来の諸宗教において「神」や「天使」と呼ばれてきた存在の正体は高級霊であり,それとは反対に,「悪魔」や「動物霊」と呼ばれてきた存在の正体は低級霊である。
(7)霊的交信——高級霊たちは,宇宙の構造や人類の運命など,あらゆる事柄に関する真実を知悉しており,必要に応じて,霊媒となる人間にメッセージを届ける。
(8)秘教的伝統・メタ宗教——霊性進化に関する真理は,諸宗教の伝統の中に断片的な形で受け継がれている。ゆえに,それらを総合的に再解釈し,隠された真理を探り当てる必要がある。

大田俊寛 (2013). 現代オカルトの根源:霊性進化論の光と闇 筑摩書房 pp.45-47
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