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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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擬陽性

アメリカの警察では毎年およそ7万5000件の面通しがおこなわれており,統計によれば,そのうちの20から25パーセントで,目撃者は,警察が間違いであると知っている人物を選んでいる。そう断定できるのは,警察が人数合わせのために「無実であるとわかっている人」や「人数合わせの要因」として揃えた人物を,目撃者が選んだためである。刑事本人であったり,地元の刑務所から連れてきた受刑者であったりすることが多い。
 このような誤認では誰も困ることはないが,それが暗に意味している事柄を考えてほしい。5分の1から4分の1のケースで,明らかに犯罪と無関係な人物を目撃者が指差すことを警察は知っているというのに,目撃者が容疑者を指差した場合には,警察や法廷は,その人物特定は信頼できるものと決めつけてしまうのだ。

レナード・ムロディナウ 水谷淳(訳) (2013). しらずしらず:あなたの9割を支配する「無意識」を科学する ダイヤモンド社 pp.74-75
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