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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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それでも血を抜く

1799年12月13日,ジョージ・ワシントンは喉がとても痛いと訴え,翌朝には呼吸が苦しくなった。彼は嫌がる召使いに無理やり500ccほどの血を抜かせた。「怖がることはない……もっと,もっとだ」。そこへ選りすぐりの名医が3人到着した。第1の医師は,甲虫の分泌液を乾燥させて作った発泡剤を使ってワシントンの皮膚に水疱を作り,1か所600ccずつの瀉血を2か所で行った。そして念のためさらに1200cc瀉血した。
 次の医師は960ccの血を採った。結局10時間ほどの間に合計4リットル近くの血がとられた。これはワシントンの体内にあった血液のほぼ半分である。午後10時10分,ワシントンは死亡した。

ネイサン・ベロフスキー 伊藤はるみ(訳) (2014). 「最悪」の医療の歴史 原書房 pp.162-163
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