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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ルソーの盗み

18世紀のフランスの大思想家ジャン=ジャック・ルソーは,軽窃盗を単なる犯罪とはみなさなかった。本質的に,それは市民による政治的行動であり,貴族階級や君主制への反逆であると論じた。
 フランスの民衆による“バスティーユ監獄襲撃”の2年前,1787年に死後出版された『告白』で,ルソーはみずからの体験として,自慰,三角関係,マゾヒズム,子捨て,そして盗みの経験を告白している。少年時代にジュネーブで彫金師の弟子をしていたとき,民衆からアスパラガスやリンゴを盗み,親方の道具を断りなく使ってその「技量」も盗んだ。盗みが明らかになるや,今度は罰せられることと盗む喜びが結びつくようになった。「盗みと罰は切り離せないものだとわかった」とルソーは書いている。

レイチェル・シュタイア 黒川由美(訳) 万引きの歴史 太田出版 pp.39-40
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