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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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マヤの環境

マヤを理解するために,まず,その環境について検討してみよう。わたしたちは,マヤを取り巻く環境を“密林”もしくは“熱帯雨林”だと思っている。これは真実とは言えない。なぜ真実と言えないか,じつはその理由が重要なのだ。熱帯雨林というのは,厳密にいうと,年間を通じて湿潤な土地,つまり,降雨量の多い赤道地帯に育つものを指す。しかし,マヤの国土は赤道から1500キロ以上離れた位置,緯度でいえば北緯17度ないし22度の範囲にあり,“季節熱帯林”と呼ばれる環境に置かれている。つまり,5月から10月にかけては雨季になりやすいが,1月から4月にかけては乾季になりやすい。マヤの国土は,雨季に目を向ければ“季節熱帯林”となり,乾季に目を向ければ“季節砂漠地帯”と呼べるだろう。

ジャレド・ダイアモンド 楡井浩一(訳) (2005). 文明崩壊:滅亡と存続の命運を分けるもの(上巻) 草思社 pp.253
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