忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

学童期の時間

子供たちが10代半ばになるころには,思い出の隆起が作動し始める。学校の課題や試験勉強によって時間が引き延ばされることはあるが,こなさなければならない日課はしだいに減っていき,自由が増えて,それから間違いなく初体験の数々がやってくる。始めてのセックス,初めてのお酒,初めての恋,初めて故郷を離れ,自分の行動やあり方を初めて自分で決める。前述したとおり,この時期にはアイデンティティが確立されるため,これらの初体験は記憶にしっかりと刻まれてすぐに思い出せる。この時期の記憶が特に鮮やかなのは,新たに確立したアイデンティティの強化に役立てるためだと述べたが,私の意見としては,それ以外にも,成人の仲間入りをするこの時期が,追想的に時間を計るときの基準になることも原因の1つだと思う。数えきれないほどの新しい出来事に出会う時期は少なくとも20代半ばまで続き,そのころには私たちは記憶の数から時間の長さを判断するようになっている。

クラウディア・ハモンド 度会圭子(訳) (2014). 脳の中の時間旅行:なぜ時間はワープするのか インターシフト pp.185
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]