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読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

理性の時代と啓蒙の時代

平和主義もまた,一国の内部では軍国主義勢力に対してきわめて脆弱だ。ある国が戦争に巻き込まれたり,戦争突入の瀬戸際にあるとき,国の指導者はとかく平和主義者を臆病者や裏切り者と同一視しがちである。再洗礼派(アナパプティスト)をはじめ,平和主義を掲げた宗派が迫害された例は歴史を通じて枚挙にいとまがない。
 反戦感情が勢いを増すためには,同時に多くの有権者の間に伝播しなければならない。また,反戦的な考え方が単に個人の道徳的な決意や努力に左右されないためには,政治・経済制度に基づくものでなければならない。平和主義が高潔ではあっても実効性をもたない感情から,実行可能な課題をもつ運動へと進化したのは,理性の時代と啓蒙主義の時代においてだった。

スティーブン・ピンカー 幾島幸子・塩原通緒(訳) (2015). 暴力の人類史 上巻 青土社 pp.302-303

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