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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ステレオタイプ

あなたも,私の調査に回答した人も,保守派とリベラル派,豊かな人と貧しい人,男性と女性の考えの差を想像するときに,実際に外に行って直接話を聞く必要はなかったはずだ。というのも,彼らの考えに対してある種の印象をすでに持っているからである。その印象こそが,ステレオタイプ——「集団独自の特徴に対するイメージ」——だ。これらの印象は,どこからともなく沸いてくるものではない。ステレオタイプは,他人の考えを推測するため,自分や他人が得た情報をもとに,複雑な世界から平均的な傾向を導き出そうとする脳の試みを反映している。リベラル派と保守派,豊かな人と貧しい人,男性と女性に対して持っているあなたの印象には,いくらかの真実が含まれており,今回取り上げた調査でいえば,両者の違いの方向性は正しく認識していた。だが,あなたの印象には間違いも含まれていて,今回の調査でいえば,認識の差の程度をまるっきり間違えて予測していた。

ニコラス・エプリー 波多野理彩子(訳) (2015). 人の心は読めるか? 早川書房 pp.192
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