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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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本質は…

ところで,戦時中の心理学者の言動や,戦後のその豹変ぶりを取り上げることに対して,批判的な人もいる。「あの時代は誰でもそうだったし,しかたがなかったのだ。それを問題にするのは大人げない」と。多分そのとおりなのだろう。私たちが問題にしたいのは,戦争という大事件がたまたま心理学者の「思想」の質を浮き彫りにさせたのにすぎないのであって,現在でもその本質はまったく変わっていないのではないか,ということである。現在の私たちにしても,国家の強権の発動のもとで,主体的な判断をし,行動がとれるか自信がない。それは,とりもなおさず,私たちもまた,彼らの息子である孫であることから,完全には抜け切れていないということである。これは少々,残念なことではないだろうか?

日本臨床心理学会(編) (1979). 心理テスト・その虚構と現実 現代書館 pp.329-330
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