忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

植物栽培3つの掟

 どこで,どんな作物を栽培する際にも必ず問題になる,菌学上の3つの考え方,もしくは原則についえ話しておく必要がある。
 第1は,「菌は単一栽培された作物に引き寄せられやすい」ということである。大量に栽培される作物は,抵抗するか,攻撃されるか,いずれにせよ遺伝的に全く同じ性質を持っているので,農場は菌にとっておいしい餌があふれる海になりかねない。
 第2は,「自然分布の外で栽培されると,作物はよく育つ」ということである。ただし,栽培植物に病原菌がついていることがなく,原産地で有害だった菌の侵入を完全に防ぐことができれば,の話だが……。あまりいいたとえ話ではないかもしれないが,遊園地の動物園にウサギを運ぶ仕事を請け負ったボランティアグループが,ウサギを入れた檻をトラックに積むとき,隅にいた狐を追い出すのを忘れるようなもの,とでもいえばいいだろうか。
 第3は,農家に忠告してもしなくてもいいようなことだが,「自然分布域の外で育った作物は,新しい場所にいるあらゆる種類の病害虫に襲われる危険性が高い」ということである。

ニコラス・マネー 小川真(訳) (2008). チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話:植物病理学入門 築地書館 Pp.146-147.
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]