忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

抵抗は不可能

高齢者,皮膚の色の濃い人々,同性愛者,何であれ,IATが心に潜むバイアスを明らかにするときの示唆の1つは,「外」にある社会や文化と「内」にある自分の心を分ける境界線には透過性がある,ということである。私たちが望むと望まざるとにかかわらず,分化で共有されている態度は私たちのなかに染みこんでくる。先述した同性愛活動家の例にあったように,ネガティブなレッテルを貼られている人たちの権利のために闘っている人であっても,文化からの一貫したネガティブな情報には影響を受けるのだ。高齢者自身も弱齢者への選好をもつということは,外の世界の価値観が心のなかに染みこんでくることのさらなる証左である。私たちの心は,外界にあるものの多くを身につけるので,分化に根ざしたステレオタイプの方向に引かれるのに抵抗することはほぼ不可能なように思える。

M.R.バナージ・A.G.グリーンワルド 北村英哉・小林知博(訳) (2015). 心の中のブラインド・スポット:善良な人々に潜む非意識のバイアス 北大路書房 pp.118
(Banaji, M. R., & Greenwald, A. G. (2013). Blindspot: Hidden biases of good people. )
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]