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読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

思春期の存在

一言,解釈を加えてみよう。ヒトとチンパンジーはともに思春期に安定成長を保証する潜在的な能力をもつ。ヒトとチンパンジーの違いは,環境の良し悪しに対する身体の反応の違いにある,といえるのではないだろうか。ヒトは,栄養条件などが極端に悪い場合は成長スパートを見せる。チンパンジーは環境が悪い場合には思春期に成長をスパートさせて,安定成長を達成しようとする。ここで,考えざるを得ない疑問が一つある。野生のチンパンジーである。飼育されているチンパンジーに比べて野生チンパンジーは栄養状態などがやや悪い可能性がある。ひょっとして,野生のチンパンジーならば思春期スパートをより多くの個体が経験しているかもしれない。現時点ではデータはないので,この疑問に対する答えは浜田らの今後の研究にゆだねるしかない。

D・スプレイグ (2004). サルの生涯,ヒトの生涯:人生計画の生物学 京都大学学術出版会 pp.102

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