忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

インパクトファクター

 1963年にユージン・ガーフィールド博士が,数年間にわたる実験研究をへて,彼が設立したThe Institute for Scientific Information (ISI) 社から引用索引を創刊した。引用関係をたどることで,必要な文献を探し出す独創的な方法であり,コンピュータ技術の優れた応用であると多くの人々が認めた。同時に,引用索引から副産物として生成された,被引用回数についての雑誌別の順位リストは,科学界で頻繁に引用された回数の総計だけでなく,各雑誌の1論文あたりの平均被引用回数を意味するIF(インパクトファクター)によるランキングも提示した。博士が最初にIFの考え方を提案したのは,1955年の『サイエンス』においてである。科学界がいかに重要誌を識別するために,さまざまな試行を蓄積してきたかをたどりながら,当時世界の主要科学誌の引用文献データを集約することで構想された引用索引の有用性が,IFのアイデアとともに示されていた。なお,忘れられがちであるが,IFを含む引用データによる雑誌評価を生み出した当初の動機は,ISI社内において,引用索引や目次速報誌(Current Contents)に収録するための重要誌を識別するための内部的なものであった。


山崎茂明 (2007). パブリッシュ・オア・ペリッシュ:科学者の発表倫理 みすず書房 Pp.94-95
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]