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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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オカルトブームの興隆

 Mr.マリックの超魔術が,ユリ・ゲラーのスプーン曲げを奇術として模倣して打ち破り,プラズマ学の権威である大槻義彦教授が,独自のプラズマ理論でUFOなどの超常現象を論破していた。70年代からテレビで人気を博していた宜保愛子が,霊能力者として大きくブレイクしたのもこの時期だった。UMA捜索隊のロマンは『川口浩探検シリーズ』(TBS系)としてバラエティ化していた。


 そんな80年代を打ち破るように,大霊界の大ヒットをきっかけに第二のオカルトブームが日本を襲ったのだ。しかし,その後の展開は新興宗教が多く生まれ,95年,オウム真理教による地下鉄サリン事件が起こり,日本のみならず世界をも震撼させた。朝の満員電車で毒ガスであるサリンを散布するという非情な行為に,多くの人々が憤った。


 そして再び,オカルトブームは静まることになる。ゼロ年代に突入してから,江原啓之がテレビで人気となり,スピリチュアルという名前でオカルトブームを再来させる。また,インターネットの普及とともに,オカルトは都市伝説や陰謀論と名前を変えて,現代へその血脈をつないでいる。


 それでも,70年代のオカルトブームが蘇らせた日本の心霊の世界は,形を変えながらも,21世紀に根強く残っているのだ。



前田亮一 (2016). 今を生き抜くための 70年代オカルト 光文社 pp.169-170


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