I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

意図的練習とフロー

 現在,私はつぎのように考えている。


 大変な努力を要する「意図的な練習」を行うには,「うまくなりたい」という強い意欲が最大の動機となる。あえて自分の現在のスキルを上回る目標を設定し,100%集中する。自分の理想,すなわち練習前に設定した目標に少しでも近づくために,言わば「問題解決」モードに入って,自分のあらゆる行動を分析する。フィードバックをもらうが,その多くはまちがっている点を指摘するものだ。指摘を受けて調整し,また挑戦する。


 いっぽう,フローのときに優勢なのは,まったく別の動機だ。フロー状態は本質的に楽しいもので,スキルの細かい部分が「しっかりとうまくやれているか」など気にしない。よけいなことはなにも考えず,完全に集中しており,「問題解決」モードとはかけ離れた状態だ。自分の行動をいちいち分析せずに,無心で没頭している。


 そういうときは挑戦すべき課題と現在のスキルが釣り合っているため,フィードバックも,よくできた部分を指摘されることが多い。自分を完全にコントロールできているように感じ,実際そのとおりになっている。気分が高揚し,時間の観念を忘れてしまう。全速力で走っていても,頭をフル回転させていても,フロー状態にあるときは,なにもかもすんなりとラクに感じられる。


 言い換えれば「意図的な練習」は準備の段階で,フローは本番で経験するものだと言える。



アンジェラ・ダックワース 神崎朗子(訳) (2016). やり抜く力―人生のあらゆる成功を決める「究極の力」を身につける ダイヤモンド社 pp.186-187


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