忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

武士道概念を混乱させている原因

 「武士道」という言葉を聞いて,今日多くの人が思い浮かべるのは,新渡戸稲造の著書『武士道』(原題は“Bushido, the Soul of Japan”)であろう。学問的な研究者を除く一般の人々----とりわけ「武士道精神」を好んで口にする評論家,政治家といった人たち----の持つ武士道イメージは,その大きな部分を新渡戸の著書に依っているように思われる。そして実はそのことこそが,今日における武士道概念の混乱を招いている,最も大きな原因の1つなのである。
 新渡戸『武士道』が,武士道概念を混乱させているとは,どういうことか。それは一言でいえば,新渡戸の語る武士道精神なるものが,武士の思想とは本質的に何の関係もないということなのである。

菅野覚明 (2004). 武士道の逆襲 講談社 Pp.10-11
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]