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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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物語は最初から始めるべき

 物語は最初から始めなければいけない。彼は,長く屈折した話の中で何度もそう繰り返した。話の途中から始めることはできないと。だが人々は,アリの話から始めたがる。もしくはオリンピックの話,あるいはマニラでの試合の話だ。世間とは,せっかちなものである。人々は,話を最初から聞きたがらない。物事の理解を深めるために時間をかけようとは,あまり思わない。「人は,自分たちがどこからやってきたかを理解しない」。そう,フレージャーは言う。「これは,つねに俺がマービスに向かって言うことだ。俺の映画を作るなら,物語はまず大昔にさかのぼらなきゃいけない。物語は,田舎の森の中から始まるんだ。学校を退学し,路上でケンカを繰り返し,田舎の森の賭博場に潜んだ時代にさかのぼる。それらは,ヒーローや世界の偉大な人物を語るには必要なもんなんだ。みんな,最初から一足飛びに飛躍したがる。それは,子供たちを立派な男や女に導くためには正しくない。まずは,どこから来たのかをはっきりさせなきゃならないんだ。物事の途中から始めるべきじゃない。いつだって最初にあるんだ。物事を見極めようとするなら,そいつはいつだって最初にあるんだ」。

スティーブン・ブラント 三室毅彦(訳) (2004). 対角線上のモハメド・アリ MCプレス Pp.132-133 (by ジョー・フレージャー)
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