I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

アップルとAAC

 ジョブズはAACへの全面的な切り替えを望んでいた。話し合いの中でジョブズは,AACが次世代の技術で,非効率で妥協の産物だった旧世代のフォーマットを置き換えるためにブランデンブルク自身が開発したものだと正しく主張していた。実際,アップルがあまりにもAACを押していたので,これをアップルの発明だと誤解するユーザーも多かった。ブランデンブルクはリンデと組んで,アップルに対抗するように押し返した。mp3はもうスタンダードとして確立されていた。切り替え費用は高くつきすぎた(ブランデンブルクは自分の分け前については触れなかった)。


 勝負は簡単についた。2000年に力を持っていたのはファイル共有者だ。アップルはまだ二流のメーカーで,業界では鼻であしらわれるような存在だった。大規模なフォーマットの切り替えを先導できるほどのユーザー数も持ち合わせていなかった。最初のライセンス会議の当時,アップルはパソコン市場の3パーセントしか持っていなかった。時価総額が23倍のマイクロソフトでさえ切り替えは不可能だった。アップルにその可能性があるとは到底考えられなかった。



スティーヴン・ウィット 関美和(訳) (2016). 誰が音楽をタダにした?巨大産業をぶっ潰した男たち 早川書房 pp.174


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