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読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

選好と寄与

 最も単純なモデルは,次のように記述できる。何らかの母集団の統計値に個人は2通りの方法で関与する。第1は,その統計値について何らかの選好を持つこと。第2は,その統計値に何らかの寄与をすることである。ふつう,両者は別々のものである。つまり,中年であることと中年の人と仲よくなりたいかどうかは別問題だし,金持ちであることと金持ちと付き合いたいかどうかは別問題だ。とはいえ両者の間に相関関係が存在することもある。


 相関性が存在しないなら,選好が同じだという理由で集まった人たちは,母集団のサンプルにすぎない。この人たちには,その選好以外には集団を形成する理由が何もない。


 選好と寄与が負の相関関係にあるときは,回帰する傾向が見られる。つまり,ある集団の何らかの統計値が平均から乖離していずれかの極値に寄っているとき,この集団は,反対の極値に寄っている集団に合流する傾向を示し,後者も前者に合流する傾向を示す。たとえば,太った人は痩せた人と,痩せた人は太った人と一緒にいたい,というふうに。この場合,太った人と痩せた人を分離しようとしても,持続しない。


 選考と寄与に正の相関関係が成り立つ場合には,分離が発生しうる。



トーマス・シェリング 村井章子(訳) (2016). ミクロ動機とマクロ行動 勁草書房 pp. 215-216


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