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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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人工言語の目的

 ザメンホフが計画言語を創案する必要を感じたのは,前述のように,複数の民族がいがみ合う後継が日常茶飯事だった故郷の土地柄が影響していた。しかし今日,同じ用語を用いながら敵対関係にある国家も存在するのだから,共通言語があれば事足りるという単純な話ではない。エスペランティスト(エスペラント話者)の中には,島でも購入し,独立国を興し,そこの公用語をエスペラントにしたらどうだろうと考える人もいる。この場合,次世代以降ではエスペラントはピジン・クレオール語化し,ごくふつうの民族語の一つとなることだろう(異言語間コミュニケーションの産物として生まれた言語がピジン語・それが次世代で母語となったものがクレオール語)。そうなれば,複数民族の橋渡し的言語としてのエスペラントの理念は失われることだろう。



渡辺克義 (2017). 物語 ポーランドの歴史 中央公論新社 pp. 88


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