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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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鳥の脳の大きさ

 では,これらの鳥類は脳も小型化したのだろうか?


 じつは,それほど大幅に小型化したわけではない。鳥類につながった恐竜は,飛行が進化する以前から肥大化した脳を持っていた。木から木へと移る際に互いに衝突するのを防ぐために,大きい目と優秀な視力を制御する必要にかられ,恐竜の脳の視覚中枢はすでに膨張していた。聴覚と協調運動のための処理をおこなう脳領域にしても同様だった。一方で鳥類の脳は,新たな生態学的地位を見つけ,捕食者から逃れるために高度な神経・筋肉協調を実現するように進化した。


 生物はどのようにして大きな脳を維持しつつ,体のほかの部分を小型化するのだろうか?鳥類はこの問題をヒトと同じ方法で解決した。答えは,ヒナのような頭と顔を維持することにあった。これは「幼形進化」(文字通りには,「幼少化」)と呼ばれる進化の過程で,成体になっても若年のころの形質をとどめるよう進化することを指す。



ジェニファー・アッカーマン 鍛原多惠子(訳) (2018). 鳥!驚異の知能:道具をつくり,心を読み,確立を理解する 講談社 pp. 74


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