風邪をひいてしまったときの最善の策は,病院に行かないこと。これに尽きるだろうと思います。完治する薬はない,抗生剤は具合が悪い,病院でほかの病気をうつされる……多少の咳・鼻水・鼻づまり,微熱,頭痛ならがまんしてしまいましょう。
ただし,肺炎だと大変なので,その区別は知っておきたいものです。
(1)38度以上の高熱がある
(2)鼻水やくしゃみは出ない
(3)症状が4日も5日も長く続いて全然改善しない
など,風邪とは少し違うかな,と思われる場合は,医者に診てもらうほうがいいでしょう。「5日後に行ったら手遅れということもあるのでは?」——まあ,どんどん悪くなるようなら,そういうケースもないとはいえませんが,くしゃみ・鼻水・鼻づまりだけにおさまっており,食事も睡眠もそれなりにきちんととれていれば,多くは問題なく自然に治っていくでしょう。
岩田健太郎 (2009). 麻疹が流行する国で新型インフルエンザは防げるのか 亜紀書房 pp.167-168
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