忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

超心理学者のルート

 これらは繰り返し語られるテーマである。超心理に興味を見いだした科学者は,最初かなり熱狂的にとり組むのである。科学的見地からすれば,超心理の実体はきわめて重要なのである。そして一見したところ,それはそれほどこみいったものには見えない。超心理実験の多くは,少なくとも原理的には,滑稽なほど単純なのである。だから,新参の研究者はしばしば,それまでの研究者は能力が足りなかったか,問題にしっかり向き合っていなかったのだと,ひそかに思いこむのである。しかし,2〜30年,難問をかじってみると,研究者は少し年を重ねて賢くなり,温和な意見を言うようになるのだ。超心理が本当に存在すると確信しながらも,同時に超心理現象は大いなる謎だと理解している,そう認めるようになる。
 私の感触では,この難問についてウィリアム・ジェームズが妥当な考え方をもっていた。1897年の自著で,彼は「心理学,生理学,医学の分野では,神秘主義者と科学主義者の論争が最終的に決着するときはいつも,事実については神秘主義者が正しく,理論については科学主義者が上をいく」と述べている。

ディーン・ラディン 竹内薫(監修) 石川幹人(訳) (2007). 量子の宇宙でからみあう心たち:超能力研究最前線 徳間書店 p.312
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]