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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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モンティ・ホール問題のポイント

 モンティ・ホール問題が理解しづらいのは,注意深く考えないと,母親の役割同様,司会者の役割が正しく認識されないからだ。しかしゲームを動かしているのは司会者なのだ。ドアが3枚ではなくつぎのように100枚あると仮定すると,司会者の役割が明確になるかもしれない。あなたはやはりドア1を選択するとしよう。ただし,今度の場合それが正解である確率は100分の1だ。一方,残り99枚のドアのうちの1つにマセラティがある確率は100分の99である。前の場合と同様,ここで司会者は,あなたが選択しなかった99枚のドアのうちの1枚を除き,すべてを開く。その際,もしその中にマセラティを隠しているドアがあれば,それを開かないように司会者は十分注意している。
 さて,司会者がそれをし終えたあとも,あなたが選んだドアの背後にマセラティがある確率は100分の1のままだし,残りのドアのうちの1つの背後にマセラティがある確率もやはり100分の99のままだ。しかしいまや司会者が介入したことで,他の99枚のドアすべてを代表するたった1枚のドアが残っている。だから,その残されたドアの背後にマセラティがある確率はじつに100分の99だ!

レナード・ムロディナウ 田中三彦(訳) (2009). たまたま:日常に潜む「偶然」を科学する ダイヤモンド社 pp.86-87
(Mlodinow, L. (2008). The Drunkard’s Walk: How Randomness Rules Our Lives. New York: Pantheon.)

引用者注:モンティ・ホール問題
テレビのゲーム番組で,競技者が3つのドアの選択権を与えられるとします。1つのドアの後ろには車が,残りのドアの後ろにはヤギがいます。競技者が1つのドアを選択したあと,すべてのドアの後ろに何があるかを知っている司会者が,選ばれなかった2つのドアのうちの1つを開けます。そして競技者にこう言います。「開いていないもう1つのドアに選択を変えますか?」選択を変更することは競技者にとって得策でしょうか?
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