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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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有罪宣告の2通り

 しかし私たち人間の認知バイアスや心の盲点を謙虚に認めることなく,ニセ科学で得られる確信を喧伝するような教育訓練を施していては,2通りの形で間違った有罪宣告が増えてしまう。まず,法の執行者は確信ゆえに,あまりに早急に結論に飛びついてしまう。警察は誰かが犯人と決めつけると,ほかの可能性に扉を閉ざしてしまう。地区検事は,すべての証拠がそろっていなくても,特に人々の注目を集めた派手な事件などは,すぐに追訴を決定する。そしてこれをマスコミに発表し,証拠が不確かだとわかってきても,もはや引っ込みがつかない。そしてもうひとつは,容疑者が起訴されて有罪が確定すると,無実を示す証拠があとから出てきても関係者は最初の確信ゆえに,これを無視したくなることである。

キャロル・タヴリス&エリオット・アロンソン 戸根由紀恵(訳) (2009). なぜあの人はあやまちを認めないのか:言い訳と自己正当化の心理学 河出書房新社 pp.201
(Tavris, C. & Aronson, E. (2007). Mistakes Were Made (but not by me): Why We Justify Foolish Beliefs, Bad Decisions, and Hurtful Acts. Boston: Houghton Mifflin Harcourt.)
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