忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

情報が増えれば偶然も

 現代の世界は一見それほど迷信深くないように思えるが,じつは,魔法かと思うようなことが起こりやすい世界でもある。世の中は,あわただしくて困惑することが多く,その傾向はますます色濃くなっている。過去100年に起こったいくつかの大きな技術革命は,どれも人間が経験することの速度と範囲を大きく変えた。今では膨大な数の人があちこちに移動し,いっせいに情報を受け取り,広範囲にコンピュータを利用できるようになった。そのうえ,インターネットという疲れを知らない情報噴出機まで現れたのだ。
 情報が膨大にあれば,偶然の一致が起こる確率は大きくなる。統計学者の使う「大数の法則」によれば,サンプルが多ければ,まったく起こりそうもないことも起こる可能性が出てくるという。つまり,外国に行ったりインターネットに接続したりするたびに経験するものがサンプルとなり,膨大な数に増えていく。その中に関連性を見つけると,「なんて小さな世界なんだ!」と私たちは驚きの声をあげる。はっきりしているのは,インターネットの情報網が広がれば広がるほど,世界は小さくなるということだ。偶然の一致に遭遇する準備は整っているのである。

マーティン・プリマー,ブライアン・キング 有沢善樹(訳) (2004). 本当にあった嘘のような話:「偶然の一致」のミステリーを探る アスペクト pp.39-40
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]