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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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「格」

 これまでの議論をひとまずまとめるならば,格とは厳然とした境界でありながら,しかしなかなか目にはみえにくく,越えやすいようで容易には越えることができない上下関係であるということになるでしょう。きわめて日本的なこの境界区分は,人びとに意識されているようで意識されていない,愛されているようで疎まれてもいる,不思議な存在なのです。
 そして現代日本では,この格にポジティブな光が当てられるとき「品格」となり,ネガティブに扱われるとき「格差」となって現代の諸現象の核となっています。さらに学歴や教育に連なる言葉である「資格」「合格」,消費生活における「格安」など,多くのホットなキーワードの平仄を整えているのです。

吉川 徹 (2009). 学歴分断社会 筑摩書房 pp.65-66
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