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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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想像は難しい

 人間というのはすべての情報を二進法で表すデジタルな生き物ではない。こちらが単音節のイエスかノーか,1か0かという簡潔な答えを要求したとしても,たいていの人が幼い頃から社会的コミュニケーションの重要性をたたき込まれているため,まず間違いなく返事にはお世辞,ジョーク,世間話など,よけいな文句がついてくる。これはもう人間の習性というか,本能みたいなものだろう。ぼくの耳の状態をよく知っている言語聴覚士でさえ,ぼくの耳から取りはずした補聴器を自分の手に持ったまま,ぺらぺら話しかけてくることがある。そういうとき,ぼくは顔に寛大な笑みを浮かべて手を差し出し,彼にストップをかけなければならない。健康な耳をもつ人たちにとって,まったく何の音も聞こえない状況というのは想像できないようだ。目が不自由で何も見えない状況は,アイマスクをしたり,目を閉じたりすれば簡単に疑似体験できる。しかし,どれほど密閉性の高い耳栓をしたところで,聴者が周囲の音を完全にシャットアウトすることはできない。聴覚は常時働いており,いつだって周りの世界と結びついている。

マイケル・コロスト 椿 正晴(訳) (2006). サイボーグとして生きる ソフトバンク クリエイティブ pp.15
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