忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

レミング症候群

 レミング症候群は実のところ,非常に多く見られる。1980年代には,目ぼしい電子企業はみなPC市場に殺到した。ゼニス・エレクトロニクスのようなTVメーカー,ソニーのような日本の家電メーカー,ワング・ラボラトリーズのようなミニコンピュータのメーカー……。1984年には,PCが今後コモディティ化し,利ざやがごく小さくなることがはっきりしていたにもかかわらず,参入は続いた。
 OSのサプライヤーであるマイクロソフトとCPUのサプライヤーであるインテルは,莫大な利益を得ようとしていた。しかしそれ以外の,1台のPCに何もかも組み込もうとした企業のなかで,マイクロソフトとインテルを上回るほどの技術的な躍進を遂げて巨額の金を手にしたのはIBM1社だった。アップル・コンピュータは例外で,同社が得たチャンスはIBMより小さかったが,それで十分だった。自社製コンピュータ内のテクノロジーすべてを掌握していたからだ。
 他の10社ほどは,たがいに他者を押しのければ市場の支配権を得ることができると思いこみ,どの会社もなぜかアメリカ市場の20パーセントを占められると判断した。実際には,現在にいたるまで20パーセントを占める企業は現れていない。熾烈な競争を生き延びたわずかな会社にしても,やがてPC市場が黄金郷でないことを思い知ることになった。市場は巨大でも利ざやはほんのわずかで,どんなミスも恐ろしく高くつくことを,あのデルでさえ学んだのだ。

ポール・キャロル,チュンカ・ムイ 谷川 漣(訳) (2011). 7つの危険な徴候:企業はこうして壊れていく 海と月社 pp.173-174
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]