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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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グールドのバート批判

 確かに人種差別が科学の名のもとに正当化されてはならないのは言うまでもありません。しかしグールドのバート批判は,バート批判を通り越して,統計学の一般的テクニックとして確立した因子分析という手法の考え方や技法そのものを批判の対象とするという無謀な試みになっており,残念ながら作戦失敗としか言いようがありません。ところが,このことを知らない専門家以外の人や,専門家であっても彼のイデオロギーに賛同する人は,相変わらずこの本の主張を,称賛をこめて引用しようとします。そこに筆者は大きな当惑の念をいだかざるを得ないのです。

安藤寿康 (2012). 遺伝子の不都合な真実:すべての能力は遺伝である 筑摩書房 pp.37
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