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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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信仰においてのみ

 人が悪の意識なしに人を殺せるのは,信仰の中においてだけである。我々の時代の物神化された革命概念は,革命への帰依者たちに,いかなる宗教にも優るとも劣らぬ強固な信仰を与えている。今日,自己の信ずる神概念のために従容として死につくことができ,あるいは冷静に人を殺せる多数の信者たちを擁している宗教はさして多くないと思われるが,革命への帰依者の中には,そうした信者たちを多数算えることができる。物神化された革命概念は,現代社会で質量ともに最大の信者群を有する神概念となっている。
 そして,あらゆる神概念が,信者の数が一定限度多くなると,神概念の解釈をめぐって教義が分かれ,教団が分立するように,革命という神概念においても,革命理論の分化,革命党派の分立という形においてそれが起きていることは,ご存じのとおりだ。

立花 隆 (1983). 中核VS革マル(上) 講談社 pp.135-136
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