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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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妥当性

 妥当性の概念は社会科学,行動科学において,特に計測と診断を行う心理学者にとって重要な概念である。分類とは,洗練されたものではないが,1つの計測法であり,現象が1つの類型として特徴づけられるかどうかを判定する行為を言う。精神の病気という概念に意味があるかという問いには,知性や不安など抽象的な概念の意味について問うことと同様,科学的構築物の妥当性についての問題が含まれてくる。DSMは診断を症状のチェックリストによって決めるわけだが,現象がある1つの類型にあてはまるかどうかを操作的手順で決めるからといって,その構築物や類型が実体的なものであることにはならない。

ハーブ・カチンス,スチュワート・A・カーク 高木俊介・塚本千秋(監訳) (2002). 精神疾患はつくられる:DSM診断の罠 日本評論社 pp.40
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