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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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話しかけてくれたら

大学の演習形式の授業の初回で全員に自己紹介をしてもらうときに,気になっていることがある。それは自己紹介の最後に,「話しかけてくれたら嬉しいです」というような表現をする学生が非常に多いことだ。自分はみんなと話がしたい,仲良くなりたい,でもシャイな人間なので自分からはなかなか話しかけることができない,だから話しかけてほしいと。気持ちはわからないでもない。しかし,もしクラスの全員が同じ気持ちであったらどうだろう。みんな話がしたいのに,人から話しかけられることを待っているだけで,自分から話しかける人間が1人もいないので(話しかけて受け入れてもらえないことを恐れているのだ),結局,誰とも話すことができないだろう。まさに「みんなぼっち」の世界だ。「話しかけてくれたら嬉しいです」と言う学生に,私は,「だったらまず君から話しかけてごらんよ。相手はきっと嬉しいと思うよ」と話しかけることにしている。そうすると教室に笑いが起きる。これが私の狙いで,一緒に笑うことで,話がしやすくなるのである。

大久保孝治 (2013). 日常生活の探求:ライフスタイルの社会学 左右社 pp.158
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