忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

IF=流行ファクター

つまりこのインパクトファクターは,研究者の数を反映する「ポピュレーションファクター」あるいは「流行ファクター」にすぎず,個々の論文の学問的価値とは何の関係もないのである。
 このように,インパクトファクターの実態は浅薄極まるものであるにもかかわらず,わが国では軽薄にも,この値を過度に尊重し,多くの大学,研究機関で,職員の採用,あるいは昇任に,候補者が過去に発表した全論文のインパクトファクターの合計値を,人事決定の最優先事項として用いるようになった。
 さらにわが国では,不合理極まりないことに,『ネイチャー』掲載論文の共著者に名を連ねれば,ほんの一部の実験の手伝いをした未熟な研究者であっても,インパクトファクター「30」が加算され,昇任人事で圧倒的優位に立つのである。

杉 晴夫 (2014). 論文捏造はなぜ起きたのか? 光文社 pp.37
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]