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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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家柄と関係のない登用

19世紀までの時代で,プラトンのアリストクラシーに最も近かったのが,儒教中国の官吏制度である。この制度は紀元前2世紀に始まり,将来の高官は特別な国立学校で育成された。紀元6世紀以降,官吏は科挙で選ばれるようになった。18世紀末,欧州の数カ国が家柄と関係なく人材を選び出し,上級公務員,専門技術者,軍将校を大学で教育する制度を作り出した。試験による公務員採用制度は,米国で1883年に始まった。しかしたぶん,米国社会は欧州社会に比べて商業的だからであろう。専門職の公務員と国家エリートは,常に,2つのグループに分かれていた。栄光のチャンスを手にする人はほぼ絶対に,人生のすべてを公務員に費やす道を選んだりしなかった。

ニコラス・レマン 久野温穏(訳) (2001). ビッグ・テスト:アメリカの大学入試制度 知的エリート階級はいかにつくられたか 早川書房 pp.57
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