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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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自分で気づかない

びっくりするのは,人間は,本当は自分のことがわかっていないにもかかわらず,内省によっていとも簡単に,よくわかっている気分に陥ってしまうことだ。自分が事実をそのまま伝えているのではなく,物語を作り出していることにも気づかないのである。たとえば,あなたが,車のディーラーのショールームで日がな一日車を眺め,あの車とこの車を頭のなかであれこれ比較し,最後に,もっとも強く惹かれた1台に決めたとしよう。その車で家に帰る途中,あなたは,自分がなぜ別の車ではなく,この車にしたのか,はっきりわかっているはずだ。この車がいちばん光り輝いていたからだ,とか,いちばん乗っていて心地よかったからだ,とか,いちばん馬力があったからだ,というように。

ニコラス・エプリー 波多野理彩子(訳) (2015). 人の心は読めるか? 早川書房 pp.62-63
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