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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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目標達成における過ち

わたしたちが目標達成の過程で犯すさまざまな過ちは,2つのカテゴリーに大別できます。
 1つ目は,何をするかわかっていながら,行動が不足していることです。心理学では,これを「制御不足」と呼びます。この章で見てきた過ちのうち,機会を逃すこと,自己監視をしないことなども制御不足に当てはまります。自制心が足りず,誘惑や衝動を抑え切れないことも制御不足です。第9章以降で紹介するアプローチの多くは,この制御不足への対処に注目するものです。目標達成において,制御不足はもっとも一般的な問題です。
 2番目のカテゴリーは,心理学で「誤制御」と呼ばれるもので,その名が示す通り,これは効果の低いアプローチを選んでしまうことです。
 誤った方法を用いていたら,いくら一生懸命に努力をしても目標は達成できません。慎重さや正確性が求められるときに,急ぐことばかりを考えて行動しているのかもしれません。食べもののことを頭に思い浮かべまいとして,逆に食べもののことばかりを考えてしまっているのかもしれません。普段はとくに意識せずにできる慣れた動作を,必要以上に考えすぎたり,プレッシャーを感じてうまくできなくなっているのかもしれません。
 誤制御について的確なアドバイスをすることは簡単ではありません。ある目標ではうまく機能するアプローチも,別の目標ではほとんど効果がない場合もあるからです。つまり,あらゆる目標に当てはまる,万能型のアプローチはありません。

ハイディ・グラント・ハルバーソン 児島 修(訳) (2013). やってのける:意志力を使わずに自分を動かす 大和書房 pp.178-179
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