I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

天敵はいなくなった

現在のプロングホーン(アメリカン・アンテロープ)には謎がある。プロングホーンは走るのが速いことで知られているが,じつのところ,必要以上に速すぎる。時速約90キロメートルで,このスピードを落とさずに長距離を走ることができる。しかし,プロングホーンの捕食者のうち最も速いオオカミやコヨーテは,時速60キロで短距離を走るのが関の山だ。いったいどうしてプロングホーンは,そんなに速く走れるよう進化したのだろう?
 プロングホーンが進化したとき,その周りの世界は今私たちが暮らしている世界よりもはるかに危険だったから,というのがその答だ。10万年前,北米の森林にはダイアウルフ,ショートフェイスベア,サーベルキャットといった,現在の捕食者よりも走るのが速く,はるかに危険だったと思われる動物が生息していた。人間が初めて北米大陸で暮らしはじめた直後に起こった新生代第4紀の大量絶滅で,これらの捕食者はすべて絶滅した。

ランドール・マンロー 吉田三知世(訳) (2015). ホワット・イフ?:野球のボールを高速で投げたらどうなるか 早川書房 pp.30

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