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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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毛生え薬の変遷

髪の悩みあるところ,毛はえ薬あり。ヒポクラテスもハゲの治療薬を開発した。アヘンとバニラエッセンスを,ワイン,オリーブ,アカシアの汁などで作った軟膏に混ぜ合わせて塗りつけたのである。もっと深刻な患者には,クミン,ハトの糞,ビートの根,そしてわさびで作った湿布を処方した。月桂樹をかつら代わりにしてハゲを隠していたローマのカエサルは,そのハゲ頭を心配する愛人のクレオパトラからエジプトに伝わる軟膏をもらっている。その軟膏は焼いたネズミ,馬の歯,熊の脂,シカの骨髄で作られたものだった。同じくローマ時代の博物学者プリニウスはハゲを恥辱と感じ,ネズミの糞や,小ロバの小便とオミナエシ科のスパイクナードを混ぜ合わせたものに毛髪回復の力があると考えていた。
 特に臭いのきついものに回復能力があると考えられていたようだ。

森正人 (2013). ハゲに悩む:劣等感の社会史 筑摩書房 pp. 90-91
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